ゴールデンウイークを利用して、おさる弟が、東京から札幌まで青函連絡船以外自走にてクーペフィアットでやってきた。
このクーペフィアットは、先月4月に納車されたとのことで、中古車ではあるが、走行が2000kmというほとんど新車である。因みに色はインクブラック、フィアット純正エアロ仕様である。
弟は5/1朝東京を出発したが、途中東北道で3発の事故渋滞に巻き込まれ、大変な疲労とともに、時間を費やし、札幌に到着したのは、5/2早朝のことであった。とりあえず、5/2は、145とクーペフィアットの2台で札幌市の隣町、石狩市に出掛け、同市番外地の「あいはら」という石狩鍋を食べに行く。なお夕方には、やはり2台を連ねて、札幌近郊の「お猿な道」を連ねた、お猿環状線(札幌-石狩街道-浜益-青山中央-当別-札幌:全長170km)をお猿走りで流した。
5/3は、なんと、札幌から宗谷岬へ日帰り(全走行距離750km)を敢行した。使用した車は、145ではなく、クーペフィアット1台。流石に、途中で運転手が交替出来ないと辛いので。
ローマを思わせる稚内の防波堤にて
行きは、日本海を眺めながら、留萌、サロベツ原野と経て宗谷岬へ。国道231号線からみえる海岸線は、切り立った崖状になっていたり、護岸工事をしていないところも多く、自然の景観を楽しめる。サロベツ原野は湿地帯が道路の左右に広がる。見通しが抜群で速度取締なんて絶対不可能!ここのクルマの流れの速さは、東京近郊の「東名大空駐車場」を上回る!
何キロ先までも見晴らしのきくサロベツ原野。遅い車はバンバン追い越そう!!
帰りは、ちょっとだけ網走方面に向けて、クッチャロ湖まで走り、そこから国道275号線を使用し内陸を快走し、札幌まで帰って来た。勿論高速道路は同区間にはないので、オール一般道。しかしながら、北へ北へ向かうにつれて、車の流れがヨーロッパ並みになり、思ったより速く帰って来れた。実際、途中、景色の良いところや、道の駅などで休憩しながら行ったにもかかわらず、夜10時には札幌に到着出来た。
5/4には、弟は東京に向けてクーペフィアットを東京に向けて走らせ、ゴールデンウイーク明けの出勤に備えるということである。しかし、凄いのは往復とも、青函連絡船以外は、自走で東京-札幌を往復するということで、ゴールデンウイークの数日間に3000kmも車を走らせるというこんなアホなドライブは、やはりフツーの人間には出来ない。やはりお猿の弟もお猿なのであった。145に乗ろう!に戻る
自分の車のルームミラーに、クーペフィアットが写っていると、思わず笑いたくなる。はっきり言って、フロントマスクはかなりおとぼけ顔である。昆虫が笑っているみたいな感じか。
ボンネットの開き方ひとつにしても、独創的な、Coupe Fiat(右)
サイドは、フロント、リアのフェンダーに大胆に刻まれた2本のキャラクターラインが印象的。
リアは羊羹をナイフで切り落としたような断面に、信号機みたいなランプ類4つが、無造作に配置されている。はっきり言って、後ろを走る人を小馬鹿にしたようなフォルムだ。
2台とも、リアスタイルは、他のどのクルマにも似ていない!!
全体的なボディーラインは、優雅なクーペそのものであるが、右リアフェンダーには、静寂を突き破るかのように、オートバイの燃料タンクのキャップみたいなものが突き出している。見た目に面白いこのタンクの蓋も、ガソリンスタンドで店員さんが開け方が分かるなんて言うことは、皆無で、必ずドライバーが車から降りて、その蓋を開け閉めしてあげなければならない。
このデザインが便利か?と訊かれれば、迷わず「不便」だと答える。
内装は、大胆にボディー色が流し込まれた、インパネのデザインにみを奪われる。また、そのボディー色を流し込んだパネルに円形の穴を開けそこに、各種メーター類が埋め込まれている。デザイン的に他車との共通性を見いだすことは出来ない。しかし、流石ピニンファリーナ。全体的には、非常に落ちついた、お洒落な空間として仕上がっている。特に夜間走行時に、助手席からながめる内装の雰囲気は何となく、バーのカウンターのような感じである。
走行インプレッション。実際に走ってみると、クーペフィアットは145のように、車体が軽い訳ではないので、市街地をゆっくり走っているときは、何となくゆっさゆっさした動きをかんじることもある。
しかし、いざ、札幌の郊外を抜け、オホーツクの海岸線を見ながら、ワインディングを飛ばしていくと、ボディーサイズを感じることもなく、イタリア車特有のロールを感じながら、きびきび走る。だだし、運転していて楽しいと感じる速度域は、145の2割り増しといった感じ。つまり、145では、80km/h以上なら、ワインディングを流していて壮快感を感じるのに対し、クーペフィアットでは、100km/hくらいか。ボディーの剛性感も145の2割り増しくらいかな?
ギア比も、思いきりローギアードでクロスしている145とは対照的に、クーペフィアットは、ハイギアード、ワイドレシオである。
従ってクーペフィアットは、高速クルージングが得意といえる。また、高速走行+適度なコーナリングとなると、非常に運転していて悦びを感じることが出来るようである。
本日、国道229号線で、余市町方面をドライブした。新豊浜トンネル(旧豊浜トンネルは、落盤により崩壊し、死者が出たことが記憶に新しい)付近の落石防止シェルター内のカーブ部分で、R33スカイラインと、旧型エクシブが正面衝突していた。事故の原因は、エクシブがカーブ部分で先が見渡せないにもかかわらず、無理な追い越しをしたためと思われる。両車ともに、ボンネット部分が、めちゃめちゃに壊れていた。さっきまで順調に流れていたクルマの流れが、滞ったなと思ったら、事故の現場に出くわした。事故発生から、数分と経っていないようだ。もはや自走不可能な愛車をまえに、R33のひとが気の毒でならない。カップルで積丹半島方面へドライブ中だったのか?
明日はわが身。
他人の事故をみて、自分の運転方法についても反省してみよう。
P.S.追い越しは気を付けよう!!
石狩浜にて、高校時代の友人と
札幌市のアパートから北に原野のなかを疾走20分(法定速度は、守りましょう!!)、石狩浜という季節外れの海水浴場にたどりつく。
途中、道路の舗装が切れてダートになる。アルファ145のヘッドライトに照らし出される砂利道を、1匹のキタキツネが浜のほうへガイドしてくれる。
今の時期北海道はまだ寒く、日沈後の浜は「ひとけ」がない。
空を見上げると、今までに見たことがないくらい沢山の星。
浜から北の空をみあげると、北極星(かな?)ひときわあかるい星がみえる。その輝きが水面に反射し、あたかも一条の「ひかりのみち」が暗い海を左右に切り裂き、あしもとからその星まで繋がっているようにみえる。モーセの十戒の情景を思わせる幻想的な光景である。
この場所は、地下鉄駅から徒歩1分の自宅から、たった20分間クルマを走らせたところなのである。
こんな札幌が私は大変気に入っている。
145のワイパーには、ご存じの通りフロントガラス右端に幅10cm弱の拭き残しがある。雨の日はかなり視野が狭められ、安全上問題がありそうである。特に雪が積もるときには、拭き残し部分に雪が残るので、Aピラーとともに、右前方に全く見渡せないエリアが大きく存在することになる。
ということで、作業にとりかかろう。
右側ワイパーのアームの付け根にあるネジを緩めて、ブレード先端でノーマル比7センチメートル程度浮き上がり気味にセットする。すると、右ワイパーのふき取り部分が右方にずれるので、フロントガラス右端までしっかり拭いてくれるようになる。
本日札幌は雨だったが、早速その効果を体験できた。作業時間はほんの5分程度。どんな場所でも出来るのでお試しあれ。なお、そのネジには、プラスティックのカバーが取り付けられているので、まずマイナスドライバーでこじって外しておくんなせ。
ここ最近、北海道は本格的に春を迎え、暖かくなった北の大地を145で元気良く走っている。先日、札幌から日勝峠-襟裳岬までドライブした時などは、燃費が14km/l近くをマーク。また本日もまた、札幌から支笏湖、大沼町、岩見沢、当別町とドライブしたが、満タンから370km走って、燃料計がまだ半分を指している。ということで、今回も相当燃費が良さそう。やはり北海道内は、一度走り出したら止まらないコースが多く、また、直線道路が多い。そのような場所では、交通の流れも70〜110km/h(いいですか、「いつも心にシートベルト」)なので、アルファロメオの本国イタリアでの走り方に似ているせいもあるだろう。参考までに、札幌市内で10km/l。札幌-小樽など都市間走行で11〜12km/l。原野や、海岸線、ワインディングを飛ばしまくると、12〜14km/l位である。
東京のお猿弟に電話したところ、先週末にはラジエターファンのリレー故障により神奈川県内の246号線でオーバーヒート、また、本日は、富士山を攻めた後、多摩ニュータウンのそばを走行中、オルタネータを駆動するベルトの解れにより、充電不良により、エンジンストップ。と2週連続JAFに牽引してもらっている。10ヶ月で21000km走って、何一つ重大なトラブルを迎えたことのない我がお猿145は、ともすると国産車に乗っているかのように安楽で快適なのと比べて、クーペフィアットは、格段にトラブルを多く経験している。それも、まだ納車されて間もないのに。弟ザル曰く、エンジンルームから、かすかに「キキキキキキキキ」という音がしていたらしい。もしかすると、ベルトが滑っていて、それで加熱して切れたのではないかとのこと。そういえば、お猿145も少しそんな音が聞こえることがある。運行前点検で、ベルトの状態(テンション、ひび割れ、解れ具合、等)をチェックしなければ!!
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