よく粘る、路面を掴んで離さない足回り。
1998.7/25
(新着情報2004.1.10 文面を多少変更、13万km走った時点でのインプレッション他追加)
私が145を気に入っている理由のうちのひとつに、軽快なフットワークがある。

はっきり言って、アルファ145の足周りは柔らかい。元々、私は峠を攻めていた人間なので、「アシ周りは、硬い」のが好みだった。
前乗っていた、三菱リベロはライトバンをベースとするクルマだったので、アシ周りはノーマルでもかなり硬く、以外にロールが少なくそれはそれで良かったのだが、前後のロールセンターの高さが、著しく異なり、ハードなコーナリングでは、重心の高いリアが大きく持ち上がり、吹っ飛ばされそうな姿勢だったのも事実である。
アルファ145のコーナリングはどうだろう。納車されたその日に、横浜新道のジグザグのトンネルが連続するところで、時速100km位で走行してみたのだが、あまりのロール速度の速さにびっくりした。しかもリベロと違って、リアがぐっと沈み込む感じで、リベロに乗り慣れていた私には、「ちょっと、けつが流れてちゃっているのかな?」なんて感じたくらいだった。

しかし、アルファ145に乗り慣れてくるにつれて、145のコーナリングフォームが、スポーティードライビングにふさわしいものなのだと感じてきた。
まず、この145のコーナリングフォームは、雑誌等でよく言われる前後のロールセンタを一致させたものであるのだと感じることができた。それはつまり、あたかも車体の中央に前後的な一本の太い軸が大黒柱の如く存在し、それを中心にカーブを曲がっていく感じである。したがってこれは非常な安心感を伴って、リラックスして、速いコーナリングを可能とする。
また、アルファ145は前後重量配分が(F820kg:R420kg=66:34、車重1240kg)で、
三菱リベロ(F640kg:R470kg=59:41、車重1110kg)と比べて、偉くフロントヘビーなのだが、145のほうが、大きく切れ込んだコーナーでも最後までノーズをインに向け、曲がることを、積極的に好むのである。
なぜなら、アルファロメオの車両は、フロントサスにネガティブキャンバーをつけ、
さらにトーアウトのセッティングにしている。
ステアリングを切り込んだ時に、ぐいぐいと内側に引っ張られるアッカーマン効果を期待したこのセッティングのおかげで、
気持ちよくコーナリングが出来る。おかげで、フロントタイヤの内側は2万kmも走ると「つるつる」になってしまうが、
こまめにローテーションしたり、右と左のタイヤをホイールから外して組み直したり(貧乏くさい:笑)すればよいことだ。

こういったセッティングは、長い歴史を持つ、ミラノの名門メーカーは上手である。是非ノーマルで乗りたい足回りである。
wheelユニークなデザインのアルミホイール
 
 

このセッティングのおかげで、145は、大きく切れ込んだ峠道のコーナーや、高速道路のハイスピードコーナリングにおいて、リベロでは到底考えられなかったスピードで通過できる。また、145のコーナリングフォームは、主に外側のタイヤが大きく沈み込み、内側のタイヤはあまりリフトしないという形でロールさせているので、事実上、コーナリング中は車高が下がっているともいえる。このことで、コーナリング中の重心は下がり、安定したコーナリングが出来るのだと思う。しかも乗り心地は、どんなシチュエーションでもショックを程良く吸収して、良好!。
ハイテクを使わずに、基本セッティングの良さで極める。

もともとスペック&ハイテク偏重のカタログ少年だった私には、145は衝撃的である。


13万km走った時点でのインプレッション

走行距離が6〜7万km走った頃から、ショックアブソーバーが抜けてしまったような
荒い乗り心地になる。
また、やたらふわふわして、コーナリング姿勢が安定しなくなる。

走行10万km越えたところで、純正ショックアブソーバーをほぼ新品のものに取り替え
それから少々走ったが、今のところ絶好調だ。
やはり、ショックアブソーバーは消耗品なので、交換すると良く粘る足が蘇る。

因みに、お猿弟号は、現在走行距離が僅か23000kmなので非常に程度が良く、
ボディ剛性も全く異なる。

過走行でヨレヨレボディーのお猿号に慣れてる自分にとってみれば、弟号はまるでドイツ車だ(笑)。
P4では、156に似たデザインのアルミホイールを履く。
 
 

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