歌ウ 内燃機関。〜気分ハ高揚。


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(新着情報)1999.10.22に37000km走った時点でのエンジンインプレッションを追加しました。
 (さらに追加)2004.1.10に13万km走った時点でのインプレッションと、お猿弟号のP4エンジンを追加。

1)エンジンの紹介
ツインスパーク
低回転時の排気音がしっとり奏でる「重低音」、やや高回転時の吸気音が奏でる軽やかな「中音」、また5000回転超えたときの金属的で硬質なメカニカルサウンド「=高音」もすべて魅力的であるが、回転を上げていく時の音の変化を楽しめるのが良い。

アルファロメオ145には、上級車種である156、Spider,Gtv(本国仕様)等と同じ2000ccのツインスパークエンジンが搭載されている。ボディーの小さい145はこれらの車種より、100Kg程度車両重量が軽いのでひときわ軽快な加速性能を誇る。このツインスパークというのは、アルファロメオ伝統の技術であり、一気筒あたり二本のスパークプラグが装備されているということを意味する。コンピュータでエンジンの燃焼状態がモニターできる現在では、二本のプラグは必要ないとも言われているが、昔のレーシングエンジンの名残ともいえるツインプラグが、回転の噴け上がりの気持ちよさに一役買っているようにも思える。このエンジンの特徴は、非常にレスポンスの良いことで、軽くアクセルをあおるだけで、ほぼアイドリング状態からでも一瞬に噴け上がる。したがってヒールアンドトーはやりやすいといえる。まあ、これだけなら、ホンダや日産のエンジンも同じように鋭く噴け上がるのであるが、ツインスパークエンジンの回転が上昇したときの音は、とても4気筒エンジンとは思えないほどで、重厚感があって気持ちよい。また回転フィールも普通のV型6気筒エンジンよりも滑らかに感じる。4気筒で2000ccなおかつロングストロークタイプのエンジンでは高回転は苦手なはずなのに、5000回転、6000回転でも振動は出てこないので、峠道や高速道路ではがんがん回して走りたくなる。



2)実際に街乗りに使ってみて感じたこと。

このツインスパークエンジンは、高回転型の特性をもっていながら、実は低速トルクもきちんと出ている。まあ、145は2000ccエンジン車にしてはボディーが小さいこともあるが、発進停止の多い東京都内も難なくこなす。市街地では、自分勝手なスピードで走ることができないので、パーシャルスロットル領域で走ることが多くなるが、スロットルが閉じた状態から、少しづつ開いていくときの感覚がよい。エンジンの内部で4つのピストンがコンロッドを動かし、4本のコンロッドがじんわりとクランクシャフトにトルクを与えていく様子が容易に想像できるのである。特にエンジンに負荷のかかるエアコンをOffにしていると、その気持ちよさを味わいやすい。



3)高速道路や、峠道を流してときの感想
阪神高速湾岸線阪神高速湾岸線にて

右上の小さいバックミラーは、Navi君にパトカーに追尾されていないかを、みてもらうスピード狂「お猿」のための特別装備です。
 
 
 

高速道路や、峠道で空いているところでは、このエンジンの特性をよく知ることが出来る。

3000回転以下では、低音の排気音がそっと囁く。
また3000回転を越えたあたりから、吸気音が目立ち始め、そこから5000回転までのあいだは、回転数を上げるにつれて、軽やかに、中音である吸気音が高まってくるのである。
また、5000回転を越えると、吸気音が盛り上げたあとを、硬質で金属的な高音が一気に歌い上げるのである。
この行程は、あたかもオーケストラや声楽曲のなかで、緩急をつけながらメロディーラインを担当するパートが、次々と交替して行く様に似ていて、なかなか気分を高揚させる。

したがって、その音を聞きたくて、高速道路でもついつい飛ばしたくもなるが、アルファ145は、全体的にローギアード(5速、100km/hで3100回転)、なおかつ、エンジン音も容赦なく室内に入ってくるので、長い高速走行でも、速度感が狂うことがない。120km/h位で巡航していても、「結構なスピードが出ているんだなぁ」と感じて、そんなに飛ばさなくても楽しいと感じる。最近の日本車は、車内が静かすぎて速度感が鈍るので、「160km/hは出さないとつまらないなぁ」と思ってしまうこともしばしばあるのだが。



37000km走行してみて、再度ツインスパークの味を検証する。

納車したてのエンジンの写真をみると、今の状態よりきれいである。(当たり前か)
今年4月から、北海道で、すでに2万キロ弱を走行しているが、気持ちいいエンジンは、飽きが来ない。それどころか、走行20000を超えたあたりから、フリクション抜けを感じるようになり、以前に増してストレスなく回るようになった。

2800〜4000rpm程度でクルージングすると、車内に容赦なく入り込んでくるツインスパークの奏でる快音が気分を高揚させる。いまどきこんなに車内が騒がしいクルマもお目に掛かれない。がエンジンを発生源とする振動は、極力抑え込まれ、ツインスパークの滑らかな回り方を強く印象づけられる。また、発進停止が多い市街地でも、右足がアクセルペダル与える微妙なニュアンスに忠実に応えてくれる。また、信号待ちなどのアイドリング時には、殆ど振動がない。この4気筒エンジンが、高級品である証だ。ただし、このエンジンにも弱点があり、田舎の1本道をトラックや、軽がだらだらと60km/hで一定の速度で走っていて、延々とそのあとをならんで走らなくてはならないときは、エンジンの回転数が低すぎて美味しい部分は使えていないし、また、振動も少ないエンジンなので、走っている感覚に乏しく、このときばかりは、運転していて退屈する。
145は、道路状況にあわせて、速度に緩急をつけて走る走り方が楽しいクルマである。
P.S.
運転していて、楽しいのは、本州の峠道並みにカーブがきつく、クルマがほとんどいない岩見沢-夕張線だ!!やっぱり、2速3速主体のヒルクライムは楽しい!

燃費は、非常に良い。市街地で10km/L、田舎道を先行車に追いついて、暫くうしろに並び、安全なところで追い越しをかけるような、北海道での一般的な走り方で12〜14km/L。なお、先行車が存在せず、完全に自分のペースで走行出来る状況では、最高で17km/Lという燃費もマークします。


走行11万kmでのインプレッション

2002年8月でお猿号は初登録から5年。
お猿が走行距離わずか1800kmの中古車として購入してから4年経ちました。
現在の走行距離は、11万kmを越えたところです。

これだけの距離を走って、まずこのツインスパークエンジンは非常に優秀です!
ちょっと心許ないベルト類を除いては。

まず、飽きない。何時乗っても楽しい!
燃費がよい。しかも未だに13km/Lを平気でマークする。10km/Lを切ることはまず無い。
音や、レスポンスが良いのも相変わらず。
パワーダウンも殆ど感じられない。
目立ったオイル滲みや漏れもない。

ということで大満足ですね!


走行13万kmのお猿エンジンと、P4のお猿弟号のエンジンのインプレッション 2004.1/10

さらに距離を重ねたお猿号のエンジンだが、相変わらず絶好調だ。
昨年の夏にバランサーシャフトシール部分からのオイル漏れを直して以来、
調子がよい。

ただし、最近はオイルレベルが下がるようになってきた。
ピストンリングが消耗してきたのか?それとも子供が出来てライフスタイルが
変わったせいか、長距離ドライブが少なくなり、近所への買い物に使うことが
増えたためか?
 

因みに弟号のP4エンジンのインプレッションしよう。
可変吸気ポートが装備され、出力が155馬力に向上した後期型エンジン。

まず乗ってみてびっくりしたのが、今のところ完全ノーマルでリゾネーターが
付いたままになってるので、とても静か。
いつも、ウルサイクルマに乗ってるお猿からしてみれば、セルシオみたい。
やっぱりリゾは外すのが基本だわ。
因みに、お猿Brosの歴代愛車は、みなリゾを外してる(笑)。

あとは、弟号の走行距離は23000km。お猿にしてみれば「まだまだ新車」の域。
全てにおいて「固い」感じ。
巷にいうフリクションが抜け切れていない感じだ。

全てにおいて「ガバガバ、ゆるゆる」な感じのお猿エンジンと比べると
なんだか動きが固いんだ。

ただ、パーシャルスロットル域から少しずつアクセルを踏んでいったときの、
トルク特性や音質なんかはお猿号のツインスパークと同じ感覚で
これから距離が増えるとともに、育っていきそうな楽しみなエンジンだ。

145の後期型のエンジンは、156と同タイプとなる。
補機類の配置も156の準じる。可変吸気ポートが装備されたので、
吸気音はいっそう静かになってしまった。
早いうちにリゾネーターを外して、少しでも吸気音を生で聞けるようにしたいところだ。

そういえば、オイルレベルゲージが黄色いなぁ。お猿号は黒なんだけど。
でもP2で黄色の車両もあったし。
イタリア人、気分で換えてるな!

あと、路上生活のアーシングも付いてた。(中古車ならではの特典!)
このためか、ステレオの音がお猿号より少し良いように感じた。

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